楽譜を買おう

ホルンという楽器の魅力が一番発揮されるのが「ホルンアンサンブル」。
本ページでは、楽譜の入手方法を紹介します。

簡単に自己紹介や経歴とか

 私は、中学・高校と吹奏楽部に所属していました。執行学年の時の役職は楽譜係。いわゆる「ライブラリアン」です。英語で楽譜を「ライブラリー」と言いますが、これを入手して団員達に配布する役割です。

 楽譜というものは、スコアと全パート譜が全て100%揃った状態ではじめて使い物になるのであって、パート譜を1ページだけでもなくしてしまったら、その楽譜のセットの価値が著しく下がってしまいます。

 原則として、楽譜というものは限られた人が管理し、必要な時に配布することが大切です。各人が入手し、各人が管理していたのでは、いつの日かなくなってしまうでしょう。

 そこで、私はホルンアンサンブルの楽譜を楽器庫の奥深くから同期の協力を仰いで掘り出し、私が一括管理することにしました。そうすると、出てくるわ出てくるわ。ヒンデミットやらシューマンやら。まさしく「宝庫」でした。かつて在団していたであろうアンサンブル好きの貴重な財産です。これを眠らせる手はありません。

 あなたのところにも、楽器庫に眠りつづける楽譜はきっとあります。それらの楽譜にはぜひ日の目を見せてあげてください。そのまま紛失してしまうのはもったいない!

楽譜が欲しい

 現在では、どんな楽器であっても、それを演奏するためには楽譜が必要です。音楽と楽譜はきっても切り離せないものです。楽譜は、どこかの楽団に所属していれば、演奏会に必要なだけの自分のパート譜は待っていても配られます。だから、普通は楽譜の入手について悩むことはありません。

 でも、例えば、自主活動として金管アンサンブルなどをやりたい、と思ったとき、どうやったら望みの楽譜が手に入るのか。特にホルンアンサンブルのように、「マイナー」な分野であり、普通の楽譜屋には全く無い場合はどうしたらいいでしょう。

 楽譜の多さで有名な銀座のヤマハ店でも、最近ではホルンアンサンブルはほとんどありません。たまに大量に入荷する時もあるようですが、すぐに売切れてしまいます。

 残っているのは、マイナーであまり売れそうにない曲ばかり…。これではアンサンブルをしたくてもロクな曲が入手できませんから、やる気がなくなってしまうのもうなづけます。

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どうやって入手したらいいか

 以前は、私も銀座のヤマハに定期的に行っていましたが、社会人になってそんな暇もなくなってきました。でも、私にはどうしても欲しい楽譜があったのです。以下では、今回私が実際に海外から取り寄せた事例を元に、入手方法を見てみましょう。

 なお、今回利用したのがアカデミアミュージックです。電話一本で注文でき、地方へ発送も行っています。国内最大規模と考えても良いでしょう。

事例にみる楽譜入手方法

 私が欲しかったのは、以下の楽譜です。

●アントン・ライヒャOp.82「ホルン三重奏」

 ライヒャのトリオは、全部で24曲あります。これらの24曲はすべてブツ切りで出版されているため、非常に分かりづらくなっています。ライヒャのトリオは、全部で4部に分かれています。

1.出版社:KaWe「カーヴェ」(蘭アムステルダム)
「10Horn Trios(ハンス・ピツカ版 独キルヒハイム)」第1集 (10番、14番、17番)

2.出版社:同上
「10Horn Trios」第2集、第3集合併号 (4番、5番、6番、7番、9番、12番、16番)

3.出版社:ジムロック(独ハンブルグ-英ロンドン)
「Trios fur3Horner in E」 (1番、2番、3番、8番、11番、13番、15番、18番)

4.出版社:ホフマイスター(独ライプツィヒ)
「Sechs Trios」 (19番〜24番)
(4には米インターナショナルミュージックカンパニーのものもあります。内容は同じ)

 これらの4集を集めてはじめて1番から24番までの全曲が揃うわけです。総額で6000円程度です。3と4は国内でも良く見かけますが、1と2は全く見かけせん。

●カール・シュティーグラー「聖フーベルト・ミサ」(五重奏)

 これは、「ウィンナホルンの饗宴」のCDに収録されている曲です。シュティーグラーは、20世紀初めのウィーンフィルの伝説的なホルン奏者です。

 聖フーベルト・ミサは、実に美しいホルンのためのミサ曲です。フーベルトという人物は実在したそうですが、詳しい内容については割愛します。これは五重奏で、通常のホルンとバスホルンを使用します。低音が得意な人がいれば、フレンチホルンで充分演奏可能です。

 この曲も、国内では入手が非常に困難です。これから2曲だけ抜粋した曲集はありますが、全曲版はなかなか見つけることができません。楽譜の詳細は以下の通りです。

出版社・編曲者:ハンス・ピツカ(独キルヒハイム)「Grosse St.Hubertus-Messe」

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まず電話を

 まず、海外の楽譜販売店のカタログを見ました。これは米マサチューセッツの北イーストンにある「ロバート・キング楽譜販売」という会社の「Brass Prayers' Guide」の97年版の冊子です。これは厚さにして5センチメートル以上あるもので、かなり分厚い冊子です。

 基本的に、ホルンアンサンブルの楽譜というものは新たに出版されるものは少ないため、こうした古い冊子でも充分役に立ちます。私の場合、インターネットなどで探してはいましたが、なかなか情報が得られず、注文の電話をしづらかったのです。これをみると、以下の内容が分かります。

1.楽譜の名称
2.編曲者
3.出版社
4.価格($)

 これらの情報を元に、国内の楽譜輸入・販売店に問い合わせをするわけです。下調べ無しにいきなり販売店に電話してもそれほど問題はないでしょうが、必ずしも内容が正確に伝わるとは言えません。間違いを未然に防止するためにも、自分の勉強のためにも、あらかじめ下調べをしておくことが望ましいでしょう。

 理想としては、「ホルン●重奏で◆という名前、▲が編曲した■出版社の楽譜を探している」というところまで言えればベストですね。仮に間違えていても、販売店のスタッフはプロですから間違いを指摘してくれるでしょう。

いざ注文

 さて、いざ発注を済ませたら、数日後に確認の発注書がお店から届きます。もし間違いがあるようなら、この段階で訂正を伝えましょう。楽譜が届くまでの期間は、出版社の所在地などによってかなり差が出るようです。

 また、「航空便」を使うのか「船便」を使うのでもかなり異なります。おそらく、アメリカなど出版社が大規模で確実な場合は速く、オランダなどいいかげん(らしいですが)な場合は相当待つことになるようです。

 担当者の方の話によると、船便は費用が安価なぶん、かなり不安定で、半年以上かかることもある、ということです。一方の航空便は、船便に比べて割高になるものの、約2ヶ月程度で届くとのこと。割高になるといっても、1000円程度なため、航空便の方が確実でいいかもしれません。

 楽譜の価格についても、輸入済みのものを国内で購入する場合と大きく変わりません。時期にもよりますが、国内で購入するよりも安く上がることもあるようです。通貨の相場とにらめっこしてみましょう。

手元に到着!

 注文から2ヶ月半後、楽譜が届きました。日々の業務に忙殺されていたので、意外とあっという間でした。

 社会人など、片手間に楽器をやるうえで、時間がかかっても楽譜が欲しい場合などは、輸入もいいかもしれません。ただ、すぐに演奏してみたい学生さんなどにとってはちょっと長すぎるかも。

 結果として、国内では入手不可能な楽譜を購入でき、満足です。価格も国内で購入する場合と大して変わらず、かえって割安感さえありました。

注意点

 楽譜を輸入するときは注意しなくてはいけないこともあります。それは、到着するまで中身を見ることが出来ないという点です。

 パラパラとめくってみて、「あ、これはいい曲だな」と思って買うようなことができないワケですね。あらかじめメドをつけ、「これが欲しい!」という状態で注文するのがいいでしょう。

 そのためにはある程度の出版社に対する知識も必要です。ホルンのアンサンブル楽譜を出版している企業は世界に多くはありません。どういう出版社があるのか、楽譜屋さんなどで注意してみてみましょう。

アンサンブルのCDを聞いた時に出版社のことまで考えられるようになればバッチリでしょうが…。

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