2007年の年頭。管理人が初めての海外旅行に行きました。その旅の記録です。
ルフトハンザ機の出発は10:30発。
欧州行きのフライトがみな早朝なのは、約マイナス8時間という時差のためですね。日本と欧州がそれぞれ生活時間帯に発着するには、その時間しかないのでしょう。
一応初めてだし、何があるか分からないので2時間前には成田に到着したいと思いました。なので、8時過ぎに成田に到着するように電車を探しました。そうすると、エアポート成田という横須賀線があったので、これを使うことに。
Google「駅前探険倶楽部」で路線検索すると…。
5:56発?えっと…。
5:20にはタクシーを拾って西大井に行かないといけないですね。
2日(出発前日)に早朝のタクシーの予約をしようと思ったのですが、近所のタクシー会社に電話が繋がらず。結局、5時にガサゴソやってて起きてきた父親が西大井まで送ってくれました。感謝。
西大井に到着。20kg近いスーツケースを抱えて階段を上がります。バリアフリーじゃないなあ。
そしてエアポート快速成田に搭乗します。ん…、スーツケースが揺れに従ってフラフラ滑る…。これじゃおちおち眠れない。
仕方ないので地球の歩き方を読みまくり。心は興奮してますから、あまり頭に入っていかない(笑)。主に会話集と、フランクフルト国際空港のレイアウトを頭に叩き込みました。結局、ほとんど眠らずに成田に到着しました。
電車を降りるとパスポートを提示して駅に入ります。キタキタァ!興奮してきましたw
さて、ユーロに両替をせねばなりません。改札を通って駅に入ったところでトラベレックスジャパン(株)の店舗があったので、両替をすることに。
事前に東京三菱UFJで両替しとけばよかったんですけど、ユーロの相場が激しく動いていたので、勉強も兼ねて両替を遅らせてみました(ちなみに1月3日はユーロ高が一気に進み、1Euro=\158まで上がっていたことは知りませんでしたw)。
このとき、両替の相場は1Euro=\160でしたから、相場が\158だったことを踏まえるとレートは割安だったと思います。ここでは2万円をユーロに両替しました。後から思えば、このとき一気に50,000円を両替しておくべきでした。
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次に、航空券のチェックインを行います。両替をして出発ロビーに向かい、最初に目に入ったルフトハンザ・ドイツ航空の窓口へ。妙に丁寧な対応で、すごいなぁと思いました。出発2時間以上前だったし、客も少なかったです。
チェックインが終わったので友達に電話。
友達:「すごい列で時間かかりそうだよ〜。」
私:「え!?ガラガラだったよ?」
友達:「ビジネスクラスのカウンターに行ったんじゃないの〜?w」
私:「いやいや、上に書いてあるアルファベット(天井に書いてある記号)同じだし」
ん?ビジネスクラス?そうか。国際線はクラス分けされているのか。
…。
なんだか、さっきチェックインしたカウンターの上に赤い文字で「First」とあるのは見間違えかな?入り口にバリケードみたいのがあるし。他のお客は明らかに私とは格が違うぞ。
…。
ハハハwwwwwwwwwwww
という訳で、私はファーストクラスのカウンターでエコノミークラスのチェックインをしていたのでした。アホだww
だってー。国際線に乗るの初めてなんだもの。国内線にはクラス分けがほとんど無いでしょ?
てか窓口の子!ちゃんと指摘してくれよ!!
ま。
次もルフトハンザ・ドイツ航空かANA使うから許してくださいな(笑)たぶんルフトハンザ・ドイツ航空とANAはスター・アライアンスで同じアライアンスにいるから、きっとCAやカウンターの子はANAの社員であるに違いない。
あー恥ずかしかった。最初から凡ミスをしてしまいました。
色々ありましたが、無事にルフトハンザ機に乗り込み、出発することになりました。現地との時差はマイナス8時間。非常に微妙な時差です。国際線では、離陸と同時に現地時間で時間が進められます。だから、出発して少しすると早めの朝食→昼寝?→夕食といったように進みます。
ただ、日ごろから明け方まで起きて朝方に寝る人にとっては、逆に現地では健康的な時間帯の生活になるんです。後述するつもりですが、時差ボケは全くありませんでした(笑)
さて、成田を飛び立つと180度方向転換して機体はロシア方面へ。シベリア上空を通過、フィンランドなど北欧を経てからドイツ上空へ向かいます。
離陸して少しすると、早くも食事の準備が始まります。暖めた食事の香りが機内に充満します。乗客全員2食分の料理が搭載されていると考えるとすごいですね。
ちなみにCAの皆さんはとても美人さんでした。体格はヨーロッパ人らしくとてもシッカリしてましたね〜。あれくらい体格よくないと、ハードな国際線CAなんて務まらないのかもしれません。
ルフトハンザ・ドイツ航空はANAとの共同運航便であり、したがってCAは日本人とドイツ人が半分ずつ搭乗しています。日本人のCAもドイツ人CAと同じようにしっかりした体格ながらスマートでした。背も高かったなぁ。
さて、この辺から徐々にドイツ語モードに切り替えていかねばなりません。果たして2年間学んだ自分のドイツ語は通じるのか?聞き取れるのか?コミュニケーションできるのか?期待は高まります。
ところで、今回の旅で改めて思ったのは「挨拶」の重要さ。
搭乗時には必ずCA、クルーが「Hello!(ドイツ語ではHallo!)」と声をかけてくれるので、こちらも返します。お店に入ったときも同様。これだけでずいぶん印象が良くなるみたい。
逆にお店では無言で入ると泥棒かと思って店員が警戒するらしいですよ。
そして、何かしてもらったり受け取ったりしたらなるべく「Danke!」。これを言うと、必ずCAは「Bitte schön!」と返してくれます。
機内は日本人が多いのですが、簡単なお礼の言葉も言わない(言えない?)日本人がほとんどだったのでビックリしました。「Thank you!」くらいは言えるでしょ〜。
CAは基本的に英語で話し掛けてくれますが、私のようにドイツ語をかじっている人がドイツ語で挨拶や返事をすると、かならずドイツ語で繰り返してくれます。それが印象的でした。
何となく、あくまで何となく、ですが、博物館などでは、流暢な英語で会話する日本人に対するよりも、怪しいドイツ語を話す私に対する対応の方が心なしか丁寧に思えました。
帰国してからドイツに住んでらした方に聞いてみると、確かにそういう傾向はあるんだそうで。自分の母国語を頑張って(?)話そうとする旅行者に対しては、ちゃんと聞き取ろうとしてくれるんですよね。確かに日本でも、いきなり英語で話しかけられると、日本人として印象はそんなに良くは無いのは確かです。
そうそう、国際線の機内は非常に乾燥します。マスクしないでいると、喉の奥がカラカラになってしまい、それだけで具合が悪くなってしまいます。だから使い捨てマスクを持参しました。
あとは目!ものすごく乾燥するので痛くなります。私は「ヒアレイン」という目薬を薬局で処方してもらっているので、それをもっていきました。あとは水分。ビールやワインなどはなるべく抑え、ミネラルウォーターを飲むようにします。
このミネラルウォーター(Mineralwasser:ミネラルヴァサー)ですが、ヨーロッパでは炭酸入りが普通です。しかしこの機体は日本人が多いので、炭酸無しのエビアンでした。でも、炭酸入りもありました。
他の乗客には炭酸無しでしたが、私が「Mineralwasser bitte!」と言ったら、なぜかしっかり炭酸入りを持ってきてくれました(笑)。
さて。機内食が配られ始めます。まぁせっかくなので、ビール(ルフトハンザ機なので、もちろんドイツビール)を飲むことに。銘柄は「ヴァルシュタイナー・ピルスナー」。正直なところ、それほど美味しいとは思いませんでした。
ヴァルシュタイナーはドイツ国内で一番飲まれているというけれど、機内食などとして採用されているだけじゃないかなと思いました。
機内食は結構美味しかったです。レトルトですが(笑)
牛肉(牛肉の旨煮)のセットと鶏肉のセット(鶏肉のトマト煮込み)。違う食材をメインにすることで、英語もドイツ語も通じない乗客でも分かりやすくなってます(ビーフorチッキン?と聞いて回ってた)。
牛肉の方が早くに売れてしまい、私は鶏肉しか選択肢がありませんでしたが、もともと私は鶏肉にするつもりだったので良かった。なおバターなどは日本産でした。
一方、帰国便の機内食はドイツ産でした。出発国の製品を積み込むんですね。たぶん。へぇ〜。
上と全く同時刻の、機体反対側の窓。月が昇っています。とても幻想的。
さて食事が終わった段階で2時間ちょいが経過。あと9時間くらい…。やはり長い。ちょうどロシア上空にさしかかるくらいだったと思いますが、上空一万メートルの下は延々続く雲海。機外温度は-70℃。時速は980km/hくらい。地球の自転に逆らうためか、向かい風でスピードが出ないそうです。
ふと気付きましたが、気圧の変化はほとんど感じませんでした。大型なので機密がしっかりしているのか何か知りませんが。全く耳抜きする必要がありません。
暇になったので地球の歩き方(ドイツ)を引っ張り出して、フランクフルト国際空港の乗り換え案内を確認。トランジット(乗り継ぎ)は急ぐことになると〜との事前情報があったので、迷わないようにしっかり確認。
一緒に行った友人は隣でドイツ語学校の宿題を始めました(笑)それに対して私は会話集。私は単語の勉強が嫌いなので(というか勉強が嫌いなので)、しゃべって覚えようと思っていたのです。耳には自信があるもので。
途中眠ったりトイレ行ったりしながら時間が過ぎていきます。さっきの写真3点はトイレに行った時に撮影したものです。
気分は結構高まっていて、あまり眠くなりません。エコノミークラス症候群対策のためにも出歩いてみました。
こうしてみると、窓際よりも通路側の席を確保するのが良いということが分かりました。気楽に歩きに行けますから。これ重要。
フィンランドのヘルシンキ上空で夕食代わりの機内食が1食出ると、まもなくフランクフルト国際空港へ着陸の準備に入ります。
若干気圧の変化で耳が痛くなりましたが、国内線ほどではなく、無事着陸。機内から降り立つ時にCAが見送ってくれるのですが、ここでも無言な日本人が多いんですね…。
皆「Bye!」と言ってくれるんですが、せっかくなんで「Auf Wiedersehen!」と言ってみるとドイツ語で同じく繰り返してくれました。やっぱり本物のドイツ語の発音はキレイです。
途中、あるCAが日本人CAに「日本語では『さようなら』は何ていうの?」と聞いていて、教えてもらったらすぐに「ありがとうございました」と発音してました。やっぱり自分の母国語を話そうと努力してくれる人には好感を抱くものなんですよね。とても重要なことじゃないかと気付きました。
何ヶ国語もマスターしてペラペラなのもいいけれど、このCA同士のやり取りみたいなものを見るととても不思議な気持ちになりました(ま、英語とドイツ語あればだいたいどの国でも行けちゃうんだろうけど)。
やっぱ会話は物怖じせず色々やっていかないといかんのだなぁと思った次第です。別に語学だけじゃなく、色々な面で同じことが言えるんじゃないでしょうか。
そういえばホルンの先輩から「君は物怖じしない性格だからきっと上手く旅行できるよ」と言われましたが、確かにそうだったかも。自分で自分の知らない面を見た気がしないでもなかったり。
そんな感じで、ついに日本を出てから12時間、人生初めて海外の国に立ったのでした。
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